【ネタバレなし】双子島神楽歌(ハルカゲカグラウタ)
私にとってのマーダーミステリーゲーム初体験となったのが本作「双子島神楽歌」。
Twitter上の情報で「何やら面白いものがこの世の中にはありそうだ…!」というのを知り、ただの勢いのみで公演を予約。
正にそこが沼の入り口(おいでませ~)。
それまでは謎解きorリアル脱出ゲームばかり遊んでいた私が、全く別種の没入体験を味わう楽しさを知ってしまいました。
STORY: ※RABBITHOLEのサイトより
太平洋沖に浮かぶ巫汰児列島(ふたごれっとう)の主島である二つの島、「陽島(はるしま)」と「陰島(かげしま)」。通称「双子島」と呼ばれるこの島で、七年に一度、四月の頭に行われるという珍しい神事の翌朝、巫汰児神社の社殿で、宮司である両儀尊流(りょうぎたける)と、地元有力者の舟護正造(ふなもりしょうぞう)、二名の遺体が発見された。そこに現れた、奇祭マニアで私立探偵の須藤崇法(すどうたかのり)は、島の神事を見学するつもりが、日付を一日まちがえて、今朝の船で島にやってきたらしい。須藤は、隣の陽島の駐在所に連絡を入れ、警官の到着を待つ間、神事に参加した人たちに話を聞くことにした……。
個人的評価:
満足度 ★★★★★
初心者おすすめ度 ★★★★★
人数…最大10名
所要時間…約3時間30分(説明、エンディング含む)
Review:
マダミスとは果たしてどんなものか…?と手探りながら、単独飛び込んでみた「RABBITHOLE新宿」。西新宿の少しばかり怪しげな雑居ビルの階段を、隠しきれないドキドキと共にのぼった私。扉を開くと、意表をつかれるほどスタイリッシュな空間が広がっておりました。(ほっ)
双子島、受け継がれてきた神事、奇祭マニアの探偵、いわくありげな島民たちと、どことなく往年の和風サスペンス映画風味も漂わせる設定で、割とすんなりとシナリオの世界に入り込めました。スケキヨ出てくる…?(出てきません)
自分の性格に似たところのあるキャラを割り振られたのも良かったと思います。
はじめてなので、どのカードから引いていくべきか、チップを温存すべきか、誰と密談すべきか、ミッション達成のためにどう嘘をつくかなど、立ち回りにおいて考えるべきことが多く、結局犯人に辿りつくことは叶わず。
それでも、マダミス楽しい!推理体験楽しい!と心底思わされる刺激的な時間でした。
※おひとりロールプレイのめっちゃ上手な方がいて、巧みな推理の展開に「リアルコナン君あらわる…!」と自分のプレイそっちのけで見惚れてしまいました。
【ここが良し】
日本のマダミス黎明期に作られた国産シナリオで、カードを引きながら証拠を集めていく王道タイプ。じっくり腰を据えて推理をすれば犯人に辿りつける程良い難易度(私は無理でしたが)。
「マダミスとは?」の要素が凝縮されているので、ぜひ初心者におすすめしたいです。
そして、ぐっと心動かされたエンディング。マルチエンディングなので、誰もが辿りつくエンドではないと思いますが描写が目に浮かぶようで私好みでした。
【ここがいまひとつ】
プレイ中の展開にひねりが無いと言えば無いので、最近のあれやこれやの技巧を尽くしたマダミスをやった後のプレイだと物足らなく感じるかも…?
マダミスって何だろう?面白いのかな?はじめてって不安しかなくない?と思っている方、ぜひ僅かな勇気を握りしめて飛び込んでみてください。間違いなく面白すぎるエンタメです。(断言)